High Point Market in 2017 vol.1
今年も、アメリカ・ノースキャロライナ州ハイポイントで開催された家具の展示会「High Point Market」へ行って来ました!
180棟のビルに、2000社以上が出展している特大の展示会。「展示会」と言っても、アメリカのそれは規模が大きすぎて驚いてしまいます。ハイポイントは元々、木材(タバコも有名)産業で栄えていた街で、今でも多くの家具のショールームが常設されております。展示会の時期には、その街全体がショールームとなり、フリー・ドリンクやブッフェ、ライブが色んな場所で行われており、お祭り騒ぎです。展示会場以外は何もない田舎町で、高速を走っていると突如「ハイポイントの街」が現れて来るという感じです。
NYやLA、アトランタ、ハイポイントの4カ所でそれぞれ違う時期に家具の展示会が開催されていますが、何故みんな不便な田舎町まで来るのか? 田舎街にあり、ショールームが広い為、全商品を一度に見れるという理由からだそうです。
アメリカでは「Interior Designer (Decorator)」と呼ばれる職業があります。日本でも同じ職業はありますが、日本でのインテリアデザインは、店舗や商業施設の内装が主な仕事内容なのに対し、アメリカでは個人邸の内装が中心です。しかもアメリカの家は大きいので、ソファにコーヒーテーブル、サイドテーブルにコンソール、ダイニングテーブルに… と日本では考えられないような、様々な用途別の家具があるんです。1ブランドで、毎年何百種類の新商品が発表されるのですから、その量たるや!
前置きがとても長くなりましたが、今回はセミナーやツアーで情報収集をしてきたので、そんなお話も少しだけ書きます。
ちなみに中国や韓国からは買付に来ている姿がちらほら見られましたが、日本人には会っていません…
展示会初日に開催された「The Future of Home Fashion」というセミナー。パネリストは、デザイナーや生地ブランド、Pantone社の方等です。
ホームファッションの未来と題されたこのセミナーでは、テクノロジーの発展によって、家具がどう変わっていくのかという内容でした。今はスマホで家の生活全体を管理できるシステム等、どんどん便利な社会になっています。スマホやパソコン、そのほかの機械類を美しく収納する家具が中心になると言っていましたが… まだピンと来ないという印象です。
あとは、UBER(シェアライド)、ニューヨークで話題になっているPOSTMATE(アマゾンみたいなサイト)、TASKROBITT(お手伝いを頼めるサイト)という新しいビジネスモデルが誕生し、私たちの生活はどんどん便利になっています。家具もお店に行って実際に見て触れて購入に至るというよりは、オンラインで買うのが主流ですよね。 最近のオンラインサイトは、色や素材感等も上手く見せているので本物に近い感覚で商品を選ぶ事ができ、近い将来は3Dスキャナーが一般的になるでので、まるで商品がそこにあるかの様な感覚です。郵送サンプルと組み合わせると、ショールームの存在が必要なくなる?!そんな話もありましたが… どうなっていくんでしょうね 笑
さてさて、今回私たちは「ウォールDECO」をテーマに展示会をチェックしました。日本の住宅は、白い壁に囲まれていて、壁の装飾と言えば時計くらいで、とてもシンプルです。それに対し、デコレーションの本場である欧米では、鏡やお皿、アート、ブラケット照明、テーブルランプ等があります。もちろんカーテンも!
Currey & Companyのショールームの入り口です。壁面には、鏡と両サイドに対照に配置されたブラケットランプ(Scornces)
ショールームなので大袈裟ではありますが、壁面にはアート、コンソールやサイドテーブルの上に、テーブルランプやオブジェを飾るという感じです。欧米のテーブルや照明の種類の多さには驚きます。
こちらはオランダのブランドです。来年は東京の展示会に初出展するらしい。日本のサイズには丁度良いサイズ感と、色がアクセントになりそう。
こちらは量産系のアート屋さんのショールーム。2千種類程のアート作品が売っています。値段は買いやすく1万円位からあります。
こちらは、フロリダを拠点とするギャラリーのブースです。ここはコンテンポラリーな作品が多く、アーティストを数名抱えているのでオーダーも可能です。
こちらはアーティストが出展しているブースです。このブースを紹介してくれた若手デザイナーのお気に入りで、色の柔らかさが住宅仕様に最適だそうです。大きな作品で10万円位でした。
壁面にねじ込むタイプのオブジェですが、壁紙と合わしたり単体でも素敵でした。これはお家でも簡単に壁面で遊べそう!
こちらは、シェードの生地に拘るランプブランド。どのランプもカラフルで世界観がありました。
このブランドは、アンティークのパーツを使ってシャンデリアをつくってます。みんなが口々に「This is a piece of jewely(まるで宝石みたい)」と言ってましたが、まさにその通り。先祖代々受け継いでいきたいと思うような、特別な照明たちです。真中でお話しているのがオーナー兼デザイナーです。
そして、今大人気のシノワズリ壁紙です。(弊社でもオリジナルをつくっていますよー)
こちらは特殊な壁紙で、貼って剥がせるタイプの壁紙だそうです。
こちらはクラッシックな雰囲気のシノワズリです。ナチュラル系家具のショールームにディスプレイとして飾ってました。
次は、印刷系の新作アイテムです。
クラッシックなイラストを切り取って印刷。デコパージュの一種ですよね。とても素敵な椅子でした。大人気だった1品です。
こちらは合皮への印刷です。かなり大胆なデザインですが、アクセントとしてはお役立ちアイテムですね。
キャビネットにもフィルムが貼ってました!背景にちらりと見えているのは、もちろん全て壁紙です。
展示会場の中のレストラン。見事なデコレーションでまるで異世界に紛れ込んだ感じです。
ここはトイレなんです!よく見ると洗面台があるのが分かりますか?
こちらがトイレ内カーテンの拡大写真です。
ざっとご紹介いたしましたが、今年も商品を買付していきますよ。
商品は来年1月〜2月に入荷しますので、その際には生地も合わせての新作のご案内や、出張のご報告をさせて頂きます。
私はこのあとにサンフランシスコへ行ったのですが、そこではまた新たな刺激があり… 笑
後ほどブログにあげていきますね!