さりげなく仕切るレースカーテン
こんにちは。先週末の関西は快晴でとても気持ちの良い日々が続いています。
すっかり日が沈む時間が早くなり身体が冬仕様に向けて準備しているなと感じますね。デザイン担当のりさです。
先日、開院当初からお世話になっている垂水の産婦人科「森本産婦人科クリニック」様へ伺いました。今回は少し古くなったスツール類の交換と、NSTルーム(赤ちゃんの心拍数を調べる検査)の間仕切りカーテンのご依頼でした。お母さんがお腹の中にいる赤ちゃんの存在を感じる大切な時間は、リラックスすると共に幸せな気分になってもらいとのクライアントの希望を聞き、クリニック内のアイコン的存在になっているシノワズリのレースカーテンを納品させて頂きました。
オレンジとグリーンを基調としたお部屋に馴染むよう、オレンジベースのグラデーションに小花を散らしております。
木々や花々越しに隣に座っている方の気配を感じる程度の透け具合で抑えています。完全に遮断してしまうと、お母さんが不安になる… 透け過ぎると緊張してしまう…. そこで「さりげなく仕切る」レースカーテンを制作させて頂きました。カーテンの仕事をしていると「透け感」のコントロールが非常に難しいなと日々感じますね。
今回は裏表がなくどちらから見ても違和感が無いように、リップルフォールドと呼ばれるレールを取り付けました。Ripple(リップル)とは、さざ波や波紋のように広がる自然な波という意味です。このレールは弊社がアメリカから仕入れていますが、ドレープが均一で綺麗に出したい時、裏表がない時にとても重宝しています。レール付近を見るとカーブが付いている事にお気付きかと思います。
右の写真が生地の拡大写真です。レース生地は生地の重なりや光の具合により透け感が異なりますので大変面白い素材です。座った時の目線高に来る位置に柄を密集させ、上に行くにつれ隙間をつくっていきます。写真では分かりにくいのですが、下から上にかけてのオレンジのグラデーションをつけています。
細かい調整を少しずつできるのがオリジナル生地の良いところですね。弊社では生地のプリントも自社で行なっています。レース生地と言っても色んな種類がありますので、少しずつ種類を増やしながらテストしております。
もちろん自社縫製ですので、日々チャレンジの連続です!クライアントと一緒に考え、私たちも成長させて頂いております。
お次はパッチワークスツール。最近ブログにて紹介させて頂きましたが、お客様に合わせて生地合わせは変えていきます。まさに世界に一つのスツール!
ちょっと腰掛ける時、ちょっと荷物を置きたい時にスツールは大活躍します。またスタッキング出来るので、ゲストが増えた時用の椅子としてもお使い頂けます。今回はピンクやパープルをベースカラーとしグレーの刺繍生地を少しだけ使わせて頂きました。
両方とも全く同じ生地の組み合わせですが、バランスを変えるだけで表情が変わります。メイン、サブ、アクセントと3つの要素を入れる、生地は3〜4種類使う事でパッチワーク独特の面白さが出てきます。何でもECで購入できる時代に逆行していますが(笑)そんな今だからこそ温かみを感じて頂けるアイテムになればと思います。
納品時にクライアントが笑顔になってくれる事、そしてその先にいらっしゃる妊婦さんが笑顔になってくれることを想像しながら日々制作に励んでおります。
日々バタバタと動き回っていますが、お客様の笑顔を見た瞬間に疲れが吹き飛び幸せな気分になりますね。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました!